「ソイプロテインは安いから続けやすそうだけど、飲みにくさが気になる」

ソイプロテインを買うか迷う人の多くが、ここで引っかかります。値段が安いのは確かです。主要32商品の実売価格を調べたときも、タンパク質20gあたりの価格の中央値は、ホエイ(WPC、15商品)が174.4円、ソイ(6商品)が107.8円でした(2026年9月7日時点の集計)。それでも「粉っぽい」「ドロッとして喉に残る」「青臭い」という評判を見ると、買う手が止まります。

ひとくちに「飲みにくい」と言っても、原因は3つに分かれます。

  • 口当たり:粉っぽさ、強いとろみ、喉に残る重さ
  • 溶けやすさ:ダマ、底に固まる粉、ザラついた舌触り
  • におい:大豆特有の青臭さ

このうち青臭さは、家庭での飲み方では消せません。原因物質(n-ヘキサナールなど)は大豆を加工する段階でできており、加熱などの食品加工技術でも完全に取り除くのは難しいとされています(詳しくは発見6)。家庭でできるのは、別の風味で覆うことだけです。

残りの2つは、作り方しだいで変わります。口当たりの重さを決めるのは、粉と水の比率、つまりできあがりのタンパク質濃度です。溶けやすさは、割る液体の種類や入れる順番、温度で変わります。どちらも好みの問題ではなく、数字で確かめられます。

そこで、日本で広く売られているソイプロテイン17商品について、メーカーが示す1食分に加える水の量を変えると、タンパク質濃度がどう変わるかを計算しました。あわせて、各社の公式ページにある作り方の案内と、フレーバーの傾向も調べています。

要点 #

水はタンパク質20gなら約380mL、25gなら約475mLが目安 #

水200mLで作ると、17商品中16商品でタンパク質濃度が5%を超えます。5%は、精製した大豆タンパク質がゲル状になり始めると報告されている濃度です。5%に収まる水の量は商品によって116〜490mLとかなり違うので、手元の商品で計算してみてください。一度に飲むには多すぎるなら、粉と水をどちらも半分にして2回に分けます。

割るなら水・牛乳・豆乳。酸っぱい果汁は避ける #

オレンジジュースやトマトジュースのpHは、大豆タンパク質がいちばん溶けにくいpH4.0〜5.0に近く、ダマや沈殿が出やすくなるおそれがあります。割るなら水か牛乳、豆乳が無難です。

液体を先に入れ、70℃以上のお湯は使わない #

粉を先に入れると底に固まって溶け残りやすくなります。温めたいときも、熱湯は避けて人肌程度のぬるま湯にします。

青臭さは消せないので、きなこやココアで覆う #

青臭さの成分は粉になった時点で含まれており、飲み方では消せません。できるのは、きなこや抹茶、黒糖、ココアのような強い風味で覆うことです。

プレーンが飲みにくければ、味付きで構わない #

味付き商品はプレーン系より、タンパク質含有率が中央値で約14ポイント低くなります。それでも、飲み続けられるほうを選ぶのがいちばんです。

ここからは、計算の方法とそれぞれの根拠を説明します。

計算の方法 #

1. 対象商品 #

日本で広く買えるソイプロテインのうち、メーカーが栄養成分表示と1食分の目安を公表している17商品を対象にしました。国内の全商品は網羅していません。

フレーバーや成分の傾向を比べるため、同じ期間(2026年8月10日〜9月9日)に確認したホエイプロテイン(WPC・WPI)46商品も集計しています。

2. 計算式と条件 #

各商品の1食分の粉に、水を200mL・300mL・400mL加えたときのタンパク質濃度を次の式で出しました。

1食の粉量(g)        = 内容量(g) ÷ メーカー表示の食数
1食のタンパク質(g)   = 1食の粉量(g) × タンパク質含有率(%) ÷ 100
タンパク質濃度(%)    = 1食のタンパク質(g) ÷ (1食の粉量(g) + 液体量(g)) × 100
  • 液体の重さ:液体は水として、1mL=1gで計算しています。牛乳や豆乳で割ると液体にもタンパク質が含まれるため(普通牛乳で100gあたり約3.3g:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)、実際の濃度はさらに高くなります。
  • 含有率:各商品の代表フレーバー(プレーンまたは主力フレーバー)の表示値を使っています。
  • メーカー推奨の作り方:2026年9月10日時点で各社の公式商品ページに書かれていた内容だけを使い、推測では補っていません。
  • 味の評価はしていない:試飲による評価やランキングは行っていません。扱うのは、濃度やpH、成分のように計算や確認ができる値だけです。

発見1:水200mLで作ると、17商品中16商品が濃度5%を超える #

大豆タンパク質を水に溶かすと、濃度がある値を超えたところで分子どうしが網目状につながり始め、とろみが急に強くなります。

大豆タンパク質の流れやすさを調べた研究では、この境目は約5%(重量比)とされています。分離大豆タンパク質(SPI)を調べたO'Flynnら(2021年)は、弱いゲルができ始める濃度を約5%としています。大豆タンパク質の主成分の一つであるβ-コングリシニンを調べたLiuら(2011年)も、同じく約5%という値を報告しています(O'Flynn et al., 2021、Liu et al., 2011)。

この5%を目安に、17商品の1食分を水200mL・300mL・400mLで作ったときの濃度を計算しました。

商品 1食の粉量 タンパク質 200mL 300mL 400mL 濃度5%になる液体量
BULKSPORTS SOYPRO(ナチュラル) 30.8g 26.1g 11.3% 7.9% 6.0% 490mL
GRONG シンプルソイプロテイン 25g 22.5g 10.0% 6.9% 5.3% 425mL
LIMITEST SOY PROTEIN 25g 21.6g 9.6% 6.6% 5.1% 407mL
LÝFT Soy Protein SOY(ミルクティー) 30g 21.8g 9.5% 6.6% 5.1% 406mL
uFit Soy Protein(プレーン) 25g 21.3g 9.5% 6.6% 5.0% 401mL
HIGH CLEAR ソイプロテイン プレーン 25g 21.2g 9.4% 6.5% 5.0% 400mL
ALPRON SOY ソイプロテイン 30g 20.9g 9.1% 6.3% 4.9% 388mL
GRONG ソイプロテイン(黒糖きなこ風味) 25g 20.0g 8.9% 6.2% 4.7% 375mL
ALPRON SLIM SOY(ミルクココア) 30g 20.3g 8.8% 6.2% 4.7% 376mL
HIGH CLEAR ソイプロテイン ステビア(黒糖きなこ) 25g 17.6g 7.8% 5.4% 4.1% 327mL
Kentai 100%ソイパワープロテイン プレーン 20g 17.3g 7.8% 5.4% 4.1% 325mL
Kentai 100%ソイパワープロテイン ココア風味 20g 16.3g 7.4% 5.1% 3.9% 306mL
FIXIT MAKE BALANCE ソイ プレーン 20g 16.0g 7.3% 5.0% 3.8% 300mL
FIXIT MAKE BALANCE ソイ(ココア) 20g 15.3g 7.0% 4.8% 3.6% 286mL
ULTORA ソイダイエットプロテイン OUTLET(バナナ) 20g 15.2g 6.9% 4.8% 3.6% 284mL
FIXIT MAKE BALANCE ソイ カフェラテ 20g 13.6g 6.2% 4.3% 3.2% 252mL
FIXIT STEP+ONE ジュニアソイプロテイン 12g 6.4g 3.0% 2.0% 1.6% 116mL

水200mLでは、17商品のうち16商品が5%を超えました。唯一下回ったのは、1食分が12gと少ないジュニア向けの商品です。300mLに増やしても12商品が5%を超えたままで、400mLでようやく12商品が5%以下に収まります。残る5商品(BULKSPORTS、GRONG シンプルソイ、LIMITEST、LÝFT、uFit)は、400mLでもわずかに5%を超えます。

シェイカーの200mLの線まで水を入れるという、よくある作り方では、ほぼすべてのソイプロテインがとろみの出やすい濃さになります。粉っぽい、喉に引っかかると感じたら、味の好みを疑う前に、濃すぎないかを確かめてみてください。

ただし、5%という値は精製した大豆タンパク質の水溶液で確かめられたものです。甘味料や香料などを含む市販のプロテインで、同じ境目になるとは限りません。ただ、境目が多少ずれたとしても、同じ水200mLで作った濃度が商品によって3.0%〜11.3%と3.8倍も違う、という事実は動きません。

発見2:メーカー推奨の範囲でいちばん薄く作っても、7商品すべてが5%を超える #

では、メーカーの指定どおりに作れば、ちょうどよい濃さになるのでしょうか。17商品の公式ページで、推奨されている水の量を調べました。

水分量がmLで書かれていたのは7商品です(粉の量だけ書かれていたのが2商品、どちらも書かれていなかったのが8商品)。この7商品について、推奨範囲の中でいちばん濃く作った場合と、いちばん薄く作った場合の濃度を計算しました。

商品 メーカー表記の粉量 メーカー表記の液体量 いちばん濃い作り方 いちばん薄い作り方
HIGH CLEAR ソイプロテイン プレーン 25〜30g 水などの飲料 150〜300mL 14.1% 6.5%
HIGH CLEAR ソイプロテイン ステビア 25〜30g 水などの飲料 150〜300mL 11.7% 5.4%
GRONG シンプルソイプロテイン 約25g 水 200〜250mL 10.0% 8.2%
LÝFT Soy Protein SOY 1食分 30g 水または牛乳 200mL 9.5% 9.5%
ALPRON SOY ソイプロテイン 約30g(付属スプーン小盛り2杯) 水または牛乳 200〜300mL 9.1% 6.3%
BULKSPORTS SOYPRO(ナチュラル) 約30g(付属スプーンすりきり1杯) 飲料 250〜300mL 9.1% 7.7%
ALPRON SLIM SOY 約30g(付属スプーン2杯) 水または牛乳 200〜300mL(おすすめ250mL) 8.8% 6.2%

7商品とも、推奨範囲でいちばん薄く作っても濃度は5%を超えていました。 いちばん薄く作っても5.4%〜9.5%で、いちばん濃く作ると最大14.1%になります。

メーカーの指定が間違っているわけではありません。推奨量の根拠は書かれていませんが、シェイカーに収まる量や1杯の飲みごたえを考えて決めているのでしょう。ただ、飲みにくいからとパッケージどおりに作り直しても、計算上はとろみが出やすい濃さのままです。サラッと飲みたいなら、推奨の上限より水を増やすか、粉を減らすしかありません。

発見3:濃度を5%に抑える水の量は、商品によって116〜490mLと4.2倍違う #

発見1の表で右端の列を見ると、濃度5%になる水の量は116mLから490mLまで開きがあります。

差の理由は2つです。1食の粉の量が12g〜30.8gと2.6倍違い、タンパク質含有率も53.3%〜90.0%と1.7倍違います。1食のタンパク質が多い商品ほど、必要な水も多くなります。

要素 最小 最大 倍率
1食の粉量 12g(FIXIT STEP+ONE) 30.8g(BULKSPORTS SOYPRO) 2.6倍
タンパク質含有率 53.3%(FIXIT STEP+ONE) 90.0%(GRONG シンプルソイ) 1.7倍
水200mLでの濃度 3.0% 11.3% 3.8倍
濃度5%になる液体量 116mL 490mL 4.2倍

買い替えたとたんにドロッとして飲みにくくなったなら、原因は粉の質より、前の商品と同じ水の量で作っていることかもしれません。

濃度5%になる水の量は、次の式で出せます。

必要な水分量(mL) = 1食のタンパク質量(g) ÷ 0.05 − 1食の粉量(g)

1食でタンパク質20gを摂る商品なら約380mL、25gなら約475mLです。容量400〜500mLのシェイカーでこの量を作ると、ほぼ満杯で振りにくくなります。大きめのシェイカーを使うか、粉と水をそれぞれ半分にして2回に分けて飲むのが現実的です。粉だけを半分にして水をそのままにすると、濃度は下がりますが1回に飲む量は減りません。

発見4:酸っぱい果汁のpHは、大豆タンパク質がいちばん溶けにくいpH帯(4.0〜5.0)に近い #

青臭さを隠そうとオレンジジュースやリンゴジュースで割る人もいるはずです。ただ、酸性の果汁で割ると、かえってダマや沈殿が出やすくなるおそれがあります。

大豆タンパク質は、pHによって溶けやすさが変わるからです。分離大豆タンパク質の溶けやすさ(溶解度)をpHごとに並べるとU字型になり、等電点と呼ばれるpH4.6前後で最も低くなります。O'Flynnらの測定では、pH6.9で17.8%だった溶解度が、pH4.6では約10%まで下がりました(O'Flynn et al., 2021)。

飲料のpHと、溶けにくいpH帯との位置関係は次のとおりです(USDA ARS, pH of Selected Foods)。

飲料 pH 溶けにくいpH帯(4.0〜5.0)との関係
レモン果汁 2.2 大きく下に外れる(強い酸性)
オレンジジュース 3.53〜4.2 上端が重なる
リンゴジュース 3.48〜4.24 上端が重なる
トマトジュース 3.81〜4.71 ほぼ重なる
牛乳 6.08〜7.2 重ならない

酸性なら何でも溶けにくいわけではありません。レモン果汁ほど強い酸性になると、溶解度はむしろ上がります。困るのは、オレンジジュースやトマトジュースのような身近な飲み物のpHが、ちょうど溶けにくい範囲の近くにあることです。

さらに、プロテインの粉は中性に近いので、果汁に溶かすと全体のpHは果汁だけのときより少し上がると考えられます。もとがpH3.5〜4.2の果汁なら、上がった結果、ちょうどpH4〜5に入ってしまうおそれがあります。水や牛乳は、この範囲から十分に離れています。

ただし、ここまでの話には推定が含まれます。果汁にプロテインを溶かしたあとのpHは測っていません。市販のプロテインは溶けやすく加工されていることも多く、未加工のSPIで測った論文の値がそのまま当てはまるとは限りません。果汁で割ったら溶けない、とまでは言えず、水や牛乳より溶けにくい条件に近づく、という程度の話です。

発見5:メーカーの案内は「液体が先」「70℃以上は避ける」 #

溶けやすさには、溶かす手順と温度も関わります。17商品の公式ページとガイドから、作り方の注意点を拾いました。書いているメーカーは多くありませんが、書かれている内容は各社で一致しています。

1. 入れる順番:液体が先、粉が後 #

入れる順番に触れていたのはULTORAとLÝFTで、どちらも液体を先に入れるよう案内しています。

  • ULTORA:「先に飲料を容器に注いでからプロテインの粉末を入れる」
  • LÝFT:「シェイカーに水または牛乳を入れ、粉を加える。10〜20秒ほどやさしくシェイクする」

粉を先に入れると、シェイカーの底の角で粉が固まり、振っても水が回りきらずに塊が残りがちです。液体が先に入っていれば、粉は液面で散らばるので、底に張りつきにくくなります。

2. 温度:70℃以上は避ける #

温度に触れていたのは、ULTORAの共通ガイドだけです。70℃以上の熱い飲み物で割るとダマになるので避けるよう書かれていて、温かくして飲むなら人肌程度のぬるま湯を勧めています。

大豆タンパク質は熱で変性すると、互いにくっついて固まりやすくなります。寒い時期でも熱湯を直接注ぐのは避け、ぬるま湯で割るか、水で溶かしてから電子レンジで人肌程度に温めるのが安全です。

3. 飲むタイミング:溶かしたらすぐ飲む #

ALPRONは「溶かした後は速やかにお飲みください」、HIGH CLEARは「飲む直前に溶かし、速やかにお飲みください」と書いています。どちらも作り置きは想定していません。

置いておくと粉が沈んだり、とろみが増したりして飲みにくくなります。衛生面でもよくありません。

発見6:大豆の青臭さは粉になる前にできており、飲み方では消せない #

ソイプロテインの青臭さは、原因がはっきりしています。愛知県産業技術研究所食品工業技術センターの資料は、次のように説明しています。

この青臭みは、大豆子実中に豊富に含まれている不飽和脂肪酸に大豆リポキシゲナーゼという酵素が作用して生成する n-ヘキサナールなどが原因となって発生します 一度発生した青臭みは加熱などの食品加工技術でも完全に除去することが難しいため、最終製品にも青臭みが残ることになります (愛知県産業技術研究所食品工業技術センターニュース No.10、2005年7月1日発行)

大豆のリノール酸などの脂質がリポキシゲナーゼという酵素で分解されると、揮発性のn-ヘキサナールなどができます。これが青臭さのもとです。この反応は大豆を砕いて加工する段階で起きるので、プロテインの粉になった時点で青臭さの成分はすでに含まれています。

工場の加工や加熱でも取りきれないものを、家庭で温めて飛ばすのは無理があります。そのうえ、先に書いたとおり熱湯はダマの原因になります。

家庭でできるのは、別の強い風味で覆うことくらいです。

発見7:ソイのフレーバーは和素材が30.6%を占め、フルーツ系は少ない #

メーカーはソイプロテインにどんな味をつけているのか。ソイ17商品の36フレーバーを系統ごとに分け、ホエイ46商品の161フレーバーと比べました。

フレーバーの系統 ソイ(36種) ソイの比率 ホエイ(161種) ホエイの比率
和素材(きなこ・黒糖・抹茶・ごま等) 11 30.6% 14 8.7%
ココア・チョコレート 7 19.4% 33 20.5%
コーヒー・紅茶 5 13.9% 21 13.0%
フルーツ・ヨーグルト 5 13.9% 57 35.4%
乳・菓子・その他 1 2.8% 21 13.0%
プレーン 7 19.4% 15 9.3%
合計 36 100% 161 100%

ココア系とコーヒー・紅茶系の比率はソイとホエイでほぼ同じです。差がついたのは和素材とフルーツ系でした。

  • 和素材:ソイでは30.6%で、ホエイ(8.7%)の約3.5倍です(フィッシャーの正確確率検定でp=0.0012)。内訳はきなこ系が6種、抹茶系が4種、ずんだが1種でした。
  • フルーツ・ヨーグルト系:ホエイでは35.4%で最も多い系統ですが、ソイでは13.9%と約2.5分の1です(p=0.016)。

なぜこう偏るのか、メーカーは説明していません。一つ考えられるのは、青臭さとの相性です。きなこはもともと大豆からできていますし、黒糖やココア、抹茶は香りや苦味が強く、大豆の風味になじみやすい。反対に、フルーツの香りや酸味は大豆のにおいと合わせにくいと言われます。ソイプロテインを健康志向で和風の商品として売り出している影響もありそうです。この集計だけでは、どちらが主な理由かまでは分かりません。

プレーンを買って自分で味をつけるときも、この傾向は参考になります。きなこ、純ココア、抹茶、インスタントコーヒーは、メーカーもよく使っている素材です。

なお、これは販売されているフレーバーの数を数えただけです。フルーツ味のソイプロテインがおいしくない、という意味ではありません。フレーバー数の多い商品の影響を受けやすく、対象商品の数も限られています。

発見8:味付き商品のタンパク質含有率は、プレーン系より中央値で13.7ポイント低い #

飲みやすさを優先して味付きを選ぶ前に、成分の違いを見ておきましょう。プレーン系7商品と味付き10商品で、100gあたりの成分の中央値を比べました。

区分 商品数 タンパク質の中央値 糖質の中央値 エネルギーの中央値
プレーン系 7 85.2% 4.0% 380.0kcal
味付き 10 71.5% 13.6% 367.4kcal

味付き商品は、タンパク質が13.7ポイント低く、糖質が9.6ポイント高くなっています。エネルギーはほぼ同じです。ただし味付きの側には、ジュニア向けやダイエット向けのように、もともとタンパク質を控えめにした商品も入っています。この差がすべて味付けのせいとは言えません。

味付けの影響を見るなら、同じシリーズのプレーンと味付きを比べるほうが確かです。

シリーズ プレーン 味付き タンパク質の差 糖質の差
HIGH CLEAR ソイプロテイン 84.9% / 糖質4.2% ステビア 黒糖きなこ 70.4% / 糖質13.3% -14.5ポイント +9.1ポイント
FIXIT MAKE BALANCE ソイ 80.0% / 糖質4.0% カフェラテ 68.0% / 糖質17.0% -12.0ポイント +13.0ポイント
GRONG ソイプロテイン 90.0% / 糖質3.6% 黒糖きなこ風味 80.0% / 糖質7.2% -10.0ポイント +3.6ポイント
Kentai 100%ソイパワープロテイン 86.3% / 糖質0% ココア風味 81.5% / 糖質3.5% -4.8ポイント +3.5ポイント
FIXIT MAKE BALANCE ソイ 80.0% / 糖質4.0% ココア 76.5% / 糖質6.5% -3.5ポイント +2.5ポイント

同じシリーズでも、味付きになるとタンパク質は3.5〜14.5ポイント下がり、その分が糖質などの味の原材料に置き換わっています。下がり幅はフレーバーによって4倍以上違います。

とはいえ、味付きを避ける必要はありません。含有率が高くても、飲みにくくて続かなければ意味がありません。

一方、プレーンに純ココアやきなこを自分で足せば、味付けの加減を自分で決められます。糖質を抑えつつ青臭さだけを隠したい人には、この方法が向いています。含有率の違いが価格にどう響くかは、単価の比べ方を検証した記事で扱っています。

明日からできる手順 #

手元のソイプロテインを飲みやすくする手順を、3段階にまとめました。

ステップ1:水の量を見直す(とろみ・粉っぽさ) #

  1. 栄養成分表示を見る:パッケージで1食あたりの粉の量(g)とタンパク質量(g)を確認します。
  2. 必要な水の量を計算する:タンパク質量(g) ÷ 0.05 − 粉の量(g) で、濃度5%になる水の量が出ます(タンパク質20gなら約380mL、25gなら約475mL)。
  3. 一度に飲みきれないなら2回に分ける:粉と水をどちらも半分にすれば、濃度は同じまま1回の量が半分になります。粉だけ減らして水をそのままにすると、1回の量は変わりません。

ステップ2:作り方を見直す(ダマ・溶け残り) #

  1. 割る液体は水・牛乳・豆乳にする:オレンジジュースやトマトジュースなどの酸っぱい飲料は、溶けにくいpH帯に近いので避けます。牛乳や豆乳にもタンパク質が含まれるため、水で割るより濃くなる点は覚えておいてください。
  2. 液体を先に入れ、粉を後から加える:粉を先に入れると底の角で固まりやすくなります。LÝFTの案内どおり、10〜20秒ほどやさしく振れば十分です。
  3. 70℃以上のお湯は使わない:温めたいときは人肌程度のぬるま湯にするか、水で溶かしてから温めます。
  4. 溶かしたらすぐ飲む:時間が経つと沈殿やとろみが進みます。

ステップ3:風味を見直す(青臭さ) #

  1. 味を足すなら和素材・ココア・コーヒーから:青臭さは消せないので、きなこ、純ココア、抹茶、インスタントコーヒーなどで覆います。
  2. それでもつらければ味付き商品にする:プレーンの青臭さを作り方だけで抑えきるのは難しいので、きなこ味やココア味の商品を選ぶのが確実です。タンパク質含有率が下がることだけ知っておけば十分です。

集計に使ったデータ #

成分は各メーカーの公式表示を2026年8月10日〜9月9日(日本時間)に確認した値です。飲み方の指示は2026年9月10日(日本時間)に公式商品ページで確認しました。1食分の粉量は、内容量をメーカー表示の食数で割って算出しています。フレーバー数は各メーカーが販売しているフレーバーを数えたもので、終売分は含みません。

ソイプロテイン17商品の成分(100gあたり) #

商品 内容量 代表フレーバー タンパク質 糖質 脂質 エネルギー 食数
GRONG シンプルソイプロテイン 1,000g プレーン 90.0% 3.6% 2.0% 380.0kcal 40
Kentai 100%ソイパワープロテイン 1,200g プレーンタイプ 86.3% 0.0% 4.8% 388.0kcal 60
LIMITEST SOY PROTEIN 1,000g プレーン 86.4% 0.8% 3.2% 380.0kcal 40
uFit Soy Protein 750g プレーン 85.2% 5.2% 0.4% 364.0kcal 30
HIGH CLEAR ソイプロテイン プレーン 750g プレーン 84.9% 4.2% 0.8% 363.0kcal 30
BULKSPORTS SOYPRO 800g ナチュラル 84.7% 5.7% 4.7% 392.7kcal 26
Kentai 100%ソイパワープロテイン 1,000g ココア風味 81.5% 3.5% 5.5% 390.0kcal 50
GRONG ソイプロテイン 1,000g 黒糖きなこ風味 80.0% 7.2% 2.8% 368.0kcal 40
FIXIT MAKE BALANCE ソイ プレーン 1,000g プレーン 80.0% 4.0% 3.5% 367.0kcal 50
FIXIT MAKE BALANCE ソイ 1,000g ココア 76.5% 6.5% 4.0% 366.0kcal 50
ULTORA ソイダイエットプロテイン OUTLET 500g バナナ 76.0% 13.5% 2.5% 370.0kcal 25
LÝFT Soy Protein SOY 900g ミルクティー 72.6% 13.7% 3.3% 376.0kcal 30
HIGH CLEAR ソイプロテイン ステビア 750g 黒糖きなこ 70.4% 13.3% 5.4% 383.0kcal 30
ALPRON SOY ソイプロテイン 900g — 69.7% 16.7% 3.7% 350.0kcal 30
FIXIT MAKE BALANCE ソイ カフェラテ 1,000g カフェラテ 68.0% 17.0% 1.0% 345.0kcal 50
ALPRON SLIM SOY 750g ミルクココア 67.7% 19.7% 3.0% 366.7kcal 25
FIXIT STEP+ONE ジュニアソイプロテイン 600g ココア deクランチ 53.3% 23.3% 2.5% 325.0kcal 50

フレーバーの内訳 #

ソイ17商品の36フレーバーは次のとおりです。

  • 和素材(11):黒糖きなこ(3)、黒糖きなこ風味、黒糖きな粉、黒蜜きな粉、抹茶(2)、本格抹茶、抹茶風味、ずんだシェイク
  • ココア・チョコ(7):ココア(2)、ココア風味(2)、ミルクココア、ココア deクランチ、ダブルリッチチョコレート
  • コーヒー・紅茶(5):カフェラテ(2)、ミルクティー(2)、カフェオレ
  • フルーツ・ヨーグルト(5):バナナ、バナナ風味、ストロベリー、ブルーベリーヨーグルト、フルーツミックス
  • 乳・菓子その他(1):クッキー&クリーム
  • プレーン(7):プレーン(5)、プレーンタイプ、ナチュラル
出典