結論 #
飲むだけでは増えません。筋トレをしている人がタンパク質を足したとき、増え方がわずかに上乗せされる。研究で確認されているのはその範囲です。
上乗せはどれくらいか #
健康な成人を対象に、筋トレとタンパク質補給を組み合わせた49件のランダム化比較試験(1,863人、期間6〜52週)をまとめたメタ解析では、補給を加えた群は加えなかった群より、除脂肪量が平均0.30kg、脚のトレーニング1RM(1回だけ挙げられる重量)が平均2.49kg多く増えました。
数か月かけて、体組成の差はおよそ300g。劇的な変化ではありません。しかもこれは全員が筋トレを行った上での比較です。同じ解析は、摂取量を体重1kgあたり1.62gより増やしても上乗せが確認できなくなることも示しています。材料を積み増すほど伸びる、という関係ではありません。
つまり #
正しい問いは「飲めば筋肉がつくか」ではなく「増え方をどれだけ底上げするか」。主役は筋トレと1日の総タンパク質量で、プロテインはその総量を届かせるための手段です。
出典・根拠 #
- Morton RW, et al. (2018) A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults. British Journal of Sports Medicine, 52(6), 376–384.(除脂肪量 +0.30kg、1RM +2.49kg、プラトー推定値1.62g/kg体重/日)
- 上記メタ解析の対象はレジスタンストレーニングを行った健康な成人です。運動を伴わない補給の効果はこの解析の対象外であり、同じ結果を当てはめることはできません。