結論 #
筋肉を構成するタンパク質を、体が新しく作る反応のことです。寝ている間も止まらず動いていて、筋トレとタンパク質の摂取で一時的に高まります。
筋肉は作ったら終わりではない #
筋肉は一度できたら固定される部品ではありません。古いタンパク質を壊しながら新しく作り直す作業が、毎日続いています。この「作る側」が筋タンパク質合成です。
筋トレはこの反応を大きく高めます。トレーニング経験のない男性を対象にした試験では、筋肉全体をまとめて測った合成速度が、運動の3時間後に約112%高くなりました。24時間後でも約109%高いままです。

そこへタンパク質を摂ると、さらに上乗せされます。同じ筋トレをしても、運動後にタンパク質を摂った群と摂らなかった群では、合成の高まり方が違います。
ここで気をつけたいのが、1回の測定値の読み方です。運動直後の合成が高かった人ほど数か月後に筋肉が増えた、という関係は確認されていません。その場の測定値が表すのは「いま、どれだけ作っているか」だけです。数か月先の結果を先取りして教えてくれるわけではありません。
つまり #
筋タンパク質合成は、筋肉づくりの進み具合を測る物差しの1つ。数値が高い方法を選べば必ず筋肉が増える、とまでは言えません。
出典
- Phillips SM, et al. (1997) Mixed muscle protein synthesis and breakdown after resistance exercise in humans. American Journal of Physiology, 273(1), E99–E107.(運動後3時間で112%増、24時間後で109%増)
- Mitchell CJ, et al. (2014) Acute post-exercise myofibrillar protein synthesis is not correlated with resistance training-induced muscle hypertrophy in young men. PLoS ONE, 9(2), e89431.(急性の反応と長期の筋肥大が相関しなかった)
- 日本生化学会「生化学辞典」(タンパク質代謝回転)