結論 #

タンパク質の量は、ある水準を超えると効き目が伸びません。そこから先を動かすのはトレーニングの中身です。杯数を増やしても変わらないなら、増やす先を間違えています。

どこで頭打ちになるか #

49件のランダム化比較試験をまとめた解析では、1日の総摂取量が体重1kgあたり1.62gを超えたあたりから、それ以上増やしても除脂肪量の増え方が変わらなくなりました。体重70kgなら約113gです。

トレーニング量のほうは、そこまで早く頭打ちになりません。週あたりのセット数と筋肥大を調べた解析では、セット数が増えるほど筋量の増え方も大きくなる関係が確認されています。

そこで、伸び悩んだときに見る順番はこうなります。

確認する順 見るところ
1 1日のタンパク質が体重×1.6gに届いているか
2 週あたりのセット数と、扱う重量が伸びているか
3 1日の総カロリーが必要量を下回っていないか

1に届いていないなら、プロテインを足す価値があります。すでに満たしているなら、動かすべきはトレーニングとカロリーの側です。

つまり #

プロテインは不足を埋める道具で、伸ばす道具ではありません。体重×1.6gに届いた時点で、粉の出番は一度終わります。

出典
  1. Morton RW, et al. (2018) A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults. British Journal of Sports Medicine, 52(6), 376–384.(プラトー推定値1.62g/kg体重/日)
  2. Schoenfeld BJ, Ogborn D, Krieger JW. (2017) Dose-response relationship between weekly resistance training volume and increases in muscle mass: A systematic review and meta-analysis. Journal of Sports Sciences, 35(11), 1073–1082.