結論 #
止まりません。身長が伸びる期間を決めるのは骨端線が閉じる時期で、これは性ホルモンの働きによります。タンパク質の摂取量がこの時期を早めるという根拠はありません。
伸びる仕組みと、止まる仕組み #
骨の端には成長板(骨端線)と呼ばれる軟骨の層があり、ここで細胞が増えることで骨が長くなります。思春期に性ホルモンの分泌が増えると、この層が骨に置き換わって閉じ、伸びが止まります。タンパク質もこの過程に関わりますが、あくまで材料としてです。
むしろ成長期は必要量が多い時期です。日本の食事摂取基準では、体重あたりで見ると成長期の推奨量は成人より高く設定されています。骨も筋肉も、タンパク質を材料に作られるためです。
この話が広まった背景には、「筋トレをすると身長が伸びなくなる」という別の説があります。適切なフォームで行う筋力トレーニングが成長を妨げる、という根拠は見つかっていません。小児のスポーツ医学の分野でも、この説は否定されています。プロテインはそこに巻き込まれた形です。
注意する点があるとすれば、食事の代わりに飲むことです。成長期に必要なのはタンパク質だけではありません。カルシウム、鉄、ビタミン類を含む食事を減らして粉末に置き換えると、別のところで不足が出ます。
つまり #
プロテインは身長の伸びを止めません。成長期に気をつけるのは、飲むかどうかより、食事を減らしていないかです。
出典
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(小児のたんぱく質推奨量)
- 日本整形外科学会「成長期のスポーツ障害」(骨端線と成長)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「成長期の栄養」