結論 #

問題ありません。糖質や脂質と一緒に摂っても、筋タンパク質合成の反応は落ちませんでした。吸収は遅くなりますが、遅いことと損することは別です。

一緒に摂ると何が変わるのか #

糖質を足した場合を直接調べた試験があります。男性9名が運動後にホエイ25gだけを摂る条件と、ホエイ25g+マルトデキストリン50gを摂る条件を比べました。血糖の曲線下面積は17.5倍、インスリンは5倍になりましたが、筋タンパク質合成にも分解にも差はありませんでした。

脂質を足した場合はどうか。タンパク質量を18gにそろえて全卵(脂質17g)と卵白(脂質0g)を比べた試験では、運動後の筋原線維タンパク質合成は全卵のほうが高くなりました。脂質が一緒だと合成が落ちる、という想定とは逆の結果です。

一緒に摂るもの 起きること 筋タンパク質合成
糖質50g 血糖・インスリンが大きく上がる 変わらない
脂質17g(全卵の形) 胃からの排出が遅くなる 落ちなかった

どちらも少人数の急性試験で、数週間の筋肥大を比べたものではありません。言えるのは「一緒に摂ると不利になるという根拠はない」までです。

現実的な利点のほうが大きいと考えられます。プロテインを食事に足せば、その1食が20g台に乗りやすくなります。朝食が10g前後で止まる人にとっては、別の時間に単独で飲むより配分が整います。

つまり #

「空腹でないと吸収されない」は誤りです。食事と一緒で構いません。むしろ足りていない食事に混ぜたほうが、1回あたりの量を確保しやすくなります。

出典
  1. Staples AW, et al. (2011) Carbohydrate does not augment exercise-induced protein accretion versus protein alone. Medicine & Science in Sports & Exercise, 43(7), 1154–1161.(男性9名、ホエイ25g vs ホエイ25g+糖質50g)
  2. van Vliet S, et al. (2017) Consumption of whole eggs promotes greater stimulation of postexercise muscle protein synthesis than consumption of isonitrogenous amounts of egg whites in young men. American Journal of Clinical Nutrition, 106(6), 1401–1412.(タンパク質18gでそろえた全卵と卵白の比較)
  3. Mamerow MM, et al. (2014) Journal of Nutrition, 144(6), 876–880.