結論 #
アミノ酸は、タンパク質を組み立てる最小単位の分子です。人間の体が使うのは20種類だけで、この20種類の並び順の違いが、酵素にもホルモンにも筋肉にもなる差を生んでいます。
なぜ20種類で足りるのか #
文字と単語の関係に似ています。日本語のかな文字は50音ほどですが、その並び順を変えるだけで無数の言葉ができます。アミノ酸も同じで、20種類をどの順番で、何個つなぐかによって、まったく違う働きのタンパク質になります。ヒトの体では数万種類のタンパク質が働いているとされますが、材料はこの20種類です。
つなぎ方も1通りしかありません。アミノ酸どうしはペプチド結合という同じ形式で鎖状につながります。2個つながればジペプチド、3個ならトリペプチド、多数つながったものがポリペプチドで、これが折りたたまれてタンパク質になります。

ここから分かることがあります。食べたコラーゲンがそのまま肌のコラーゲンになることはありません。消化の段階でアミノ酸まで分解され、体が自分の遺伝情報に従って組み直すからです。何を食べたかではなく、どのアミノ酸がどれだけそろったかが結果を決めます。
つまり #
タンパク質を摂るとは、20種類のアミノ酸を必要な数だけそろえること。食品の違いは、この20種類の配合比率の違いだと考えると理解しやすくなります。
出典
- 日本生化学会「生化学辞典(第4版)」アミノ酸・ペプチド結合の項
- FAO/WHO/UNU (2007) Protein and amino acid requirements in human nutrition. WHO Technical Report Series 935.(ヒトのタンパク質を構成するアミノ酸の分類)