結論 #
消化性必須アミノ酸スコアの略で、国連食糧農業機関が2013年に提案した、タンパク質の質を表す指標です。小腸の末端で実際に吸収されたアミノ酸を測る点が、それまでの指標と違います。
どこで測るかを変えた #
従来のPDCAASは、口に入れた量と便に出てきた量の差から消化率を求めていました。この方法には問題があります。大腸の細菌がタンパク質を分解したり、逆に作ったりするため、差が実際の吸収量と一致しません。
DIAASは測る場所を小腸の末端(回腸)に移しました。大腸に入る前の段階なので、細菌の影響を受けません。アミノ酸1種類ごとに消化吸収率を求める点も違います。
もう1つの違いは、1.0を超える値を認める点です。PDCAASは1.0を上限として打ち切っていたため、質の高いタンパク質どうしの差が見えませんでした。
数値の例として、成長期ラットを用いた試験では次の値が報告されています。
| 原料 | DIAAS |
|---|---|
| ホエイタンパク質アイソレート | 1.09 |
| ホエイタンパク質濃縮物 | 0.97 |
| 大豆タンパク質アイソレート | 0.90 |
この試験の対象はラットです。ヒトでの直接測定ではありません。回腸で測るには体に管を入れる必要があるため、データがそろっている食品はまだ限られています。
つまり #
DIAASは「実際に体に入ったアミノ酸」で質を測る指標です。考え方としては優れていますが、ヒトでの実測データが少ないため、商品選びの決め手にはまだなりません。
出典
- FAO (2013) Dietary protein quality evaluation in human nutrition. FAO Food and Nutrition Paper 92.(DIAASの定義と勧告)
- Rutherfurd SM, Fanning AC, Miller BJ, Moughan PJ. (2015) Protein digestibility-corrected amino acid scores and digestible indispensable amino acid scores differentially describe protein quality in growing male rats. Journal of Nutrition, 145(2), 372–379.(成長期ラットを用いた試験)