結論 #

ホエイは1種類のタンパク質ではなく、性質の違うタンパク質の集まりです。加えて乳糖、ミネラル、微量の脂質が残ります。精製の度合いで、この構成が変わります。

何が、どれくらい入っているか #

ホエイのタンパク質部分は、おおむね次のように分かれます。

成分 ホエイタンパク質に占める割合の目安 特徴
β-ラクトグロブリン 約50〜55% 量として最も多い
α-ラクトアルブミン 約20% 必須アミノ酸の比率が高い
免疫グロブリン 約10〜15% 牛の免疫に関わるタンパク質
血清アルブミン 約5〜10% 血液中にもある運搬役のタンパク質
ラクトフェリン等 1%未満 鉄と結合する性質を持つ

タンパク質以外では、乳糖とミネラル(カルシウム、ナトリウムなど)、わずかな乳脂肪が残ります。WPCに乳糖が数%残るのはこのためで、WPIでは1%未満まで落とす製品が多くなります。

これらの成分に個別の働きがあると紹介されることがあります。ラクトフェリンや免疫グロブリンには研究がありますが、プロテイン1杯に含まれる量は微量で、乾燥や加工の過程でも変化します。1杯を飲むことでその働きが得られる、とまでは言えません。

アレルギーの観点では、これらはいずれも乳由来のタンパク質です。乳アレルギーがある場合、WPIでも対象になります。

つまり #

ホエイは混合物です。精製するほど乳糖や脂質が減り、製法によってはラクトフェリンなどの微量なタンパク質も減ります。WPCとWPIのどちらが良いかではなく、乳糖を落としたいかどうかで選ぶことになります。

出典
  1. Hoffman JR, Falvo MJ. (2004) Protein – Which is Best? Journal of Sports Science and Medicine, 3(3), 118–130.(ホエイタンパク質の画分構成)
  2. Smithers GW. (2008) Whey and whey proteins—From 'gutter-to-gold'. International Dairy Journal, 18(7), 695–704.
  3. 消費者庁「食品表示基準」アレルゲンを含む食品に関する表示(乳の表示義務) https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/