結論 #

必要ありません。差がつくのは時刻そのものではなく、1日の中でタンパク質がどう散らばっているかです。時計ではなく食事に紐づけて決めるほうが、予定が変わっても崩れません。

そろえるべきは時刻ではなく配分 #

差が出ているのは配分のほうです。1日の総量を変えずに3食への分け方だけを変えると、24時間の筋タンパク質合成が25%変わりました(タンパク質は何回に分けて摂るべき?)。

一方、「毎日同じ時刻に摂ること」を検証した試験は見当たりません。体内時計との関係は調べられており、マウスでは活動期の初めに摂るほうが負荷による筋肥大が大きく、ヒトでも朝のタンパク質量と筋量・握力の関連が報告されています。ただしヒト側は少人数の観察研究で、「毎日19時に飲む」ような時刻の固定を支持するものではありません。

したがって、時刻ではなく食事に紐づけて決めるほうが現実的です。「毎日19時」だと残業や外出と重なった日にその1回がなくなりますが、「朝食に1杯」なら起きる時間がずれても朝食と一緒にずれます。時刻を決める意味があるとすれば、代謝の理由ではなく、忘れないための仕組みとしてです。

つまり #

守るのは「1日3〜4回、1回20g以上」であって「毎日同じ時刻」ではありません。時計ではなく食事に紐づける。それだけで、不規則な週でも配分は保てます。

出典
  1. Mamerow MM, et al. (2014) Dietary protein distribution positively influences 24-h muscle protein synthesis in healthy adults. Journal of Nutrition, 144(6), 876–880.(均等配分と偏った配分の比較、24時間で25%の差)
  2. Aoyama S, et al. (2021) Distribution of dietary protein intake in daily meals influences skeletal muscle hypertrophy via the muscle clock. Cell Reports, 36(1), 109336.(マウス試験と高齢女性60名の観察)
  3. Areta JL, et al. (2013) Timing and distribution of protein ingestion during prolonged recovery from resistance exercise alters myofibrillar protein synthesis. Journal of Physiology, 591(9), 2319–2331.